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Essay エッセイ

Vol.106 「日常力」を活かした食生活のススメ

普段の生活の中でボディラインを整えていくには、当然食生活にも大事なポイントがあります。これまでもこのエッセイで、食事について気をつけることは、たびたび紹介してきました。今回は食事に関することで迷いが生じてきたら、このページですぐに確認できるよう、箇条書きにしてみました。気づいたときに、ひとつでもふたつでもいいので、普段の食生活に取り入れてみてください。

1日に30品目食べる

近年、さまざまな食事法が紹介されていますが、多くの方法論の骨子は「栄養バランスよく食べる」ことに尽きるのではないでしょうか。しかし、たんぱく質や、炭水化物、脂質、食物繊維、ビタミン、ミネラルといった、体に必要な栄養素を考えながら、食事を摂ることは容易ではありません。そこで、1日30品目を摂ること、つまりいろいろなものを食べることを目標にすれば、自然と彩りがよくなり、栄養バランスが手っ取り早く整いやすいのです。また、多様な味や食感が楽しめるので、少量でも満足感が得られやすいでしょう。
たとえば、朝食がパンなら、ランチはご飯にする。ご飯なら白米よりも十穀米を選ぶ。おにぎりを選ぶ際も、特に食べたいものがなければ、いろんな食材が入っているものを選ぶ、という風に、少しずつでいいので、食品数を増やす工夫をしてみてください。自然と栄養のバランスがよくなっていきます。

流行り食材に振り回されない

スーパーフードや発酵食など、さまざまな食材が美容や健康にいいと、巷ではもてはやされています。しかし、甘酒が流行っているから、なんとなく甘酒を飲んでおこうとするのは考えもの。本当に今、甘酒が飲みたいでしょうか? 本当に自分が欲しているものなのか、今一度、考えてみてください。「流行っているから」「あれもこれも食べなきゃいけない」と脳が欲しているだけで、実は欲しくない可能性も多々あります。大切なのは、脳よりも心に従うこと。食べ物は、自分の体の中に入れる大事なものだからこそ、「流行っているから、とりあえず入れる」という考え方はやめましょう。

食べたいものはいさぎよく食べる

ただ「流行り」だから、「とりあえず」食べるのはナシですが、本当に自分が心から欲しているものであれば、いさぎよく食べてください。というのも、本当に心から食べたいものを食べると、気持ちが癒されたり、満たされたり、落ち着くためです。気持ち、つまり心はなかなか簡単にコントロールできるものではないからこそ、食事で心の安定を得ることが一番重要です。

おなかが空いていないときは無理に食べない

おなかが空いていないのに、単に食事の時間だからと、無理に食べるのはよくありません。おなかが空いていないときは、本当に欲しているわけではないので、先送りにしていいのです。必ず空腹を感じてから、食べるようにしましょう。

1日1食はゆったりと座って食べる

食事の時間を充実させることは、心の安定やゆとりに繋がります。私は普段、食事のときに「ゆったりと座る」というひと手間を加えています。他にもランチョンマットを敷いたり、ティーパックでお茶をいれるのもポットを使ったり、出来合いのものでも食器に移し替えたりして、必ず1工程ずつ増やしています。食事の環境を丁寧に整えて、ゆったり座って食べることで、心の安定やゆとりが生まれるのです。

1日1食以上は自分で作って食べる

食事の時間を充実させる意味でも、自炊をすると、俄然食事の彩りがよくなります。さらに自分で作ると、調味料の量がきちんと把握できたり、外食にいかにいろいろなものが入っているのか、気づきにもなるのです。

ドレッシングやソースはかけずにつける

ドレッシングやソースは、あらかじめ取り皿に分けておき、かけずにつけるようにしましょう。最初から食材にドレッシングやソースをかけてしまうと、味の加減ができなくなります。調味料は、少量の薄味から試していくことで、味覚が鍛えられるのです。

体に新鮮なものを取り入れる

食材はできるだけ、新鮮なものを体に取り入れるようにしてください。たとえば、魚なら刺身、野菜やフルーツも生で食べられるものなら、そのまま食べたほうがいいのです。食材は加工をするにつれ、だんだんと色がくすんでいきます。色鮮やかであることが新鮮さのひとつの目安になるのです。余計な食品添加物を避けて、食物の酵素を取り入れるためにも、なるべく新鮮なものを選んで食べるようにしましょう。

食べきりサイズに惑わされない

世の中には、「食べきりサイズ」と称して、小分けにされた食品がたくさんあります。しかし、本当にそれはあなたの食べたい量でしょうか? もし、本当に食べたい量でなければ、袋の封を切っても食べきらずに、保存袋に入れて、次の機会に持ち越しましょう。

以上のことに気をつけて、食生活を充実させてみてください。やがて知らず知らずのうちにボディラインが磨かれていくでしょう。