YAMADA TOMOMI WALKING STYLE

Essay エッセイ

Vol.127 宿題の進め方とボディメイクの深い関係

東京は9月に入って雨が続き、暑さが少しやわらいできましたね。ということは、体を動かすのにベストな気候になってきました。さて皆さんは、どのようにエクササイズやボディメイクに取り組むタイプですか? まずは、学生時代の夏休みの宿題、どのように進めていたかを思い出してください。
・予定を立ててコツコツ行う派
・最初に一気にやって後半遊ぶ派
・最後にまとめてやる派
・やったりやらなかったり、気の向くまま派
・やらない派
など、様々なタイプがいますよね。エクササイズと夏休みの宿題、一見、あまり関係ないように感じますが、目標に向かってどうやってアプローチしていくか、スタートからゴールまでの道のりにその人の人間性が表れます。

私は…というと、その時代で少しずつ違うのですが、強く印象に残っているのは、夏休みに入った初日からペースをあげて3割ぐらいまでやって、8月に入ったら全く手をつけず、そして、最後の3日で慌てて仕上げるタイプ。終わらなければ、眠い目をこすりながら夜中になるまで宿題と格闘。それでも間に合わないときは、親にも手伝ってもらい、なんとか片付けたという、何とも情けない配分ミスをしたことをいまでも鮮明に覚えています。計画をしっかり立てても全く思い通りにいかず、『やらなければならない感』に押し潰される典型的な人でした。

実はこれが、後々のダイエット失敗計画にも繋がり、モデル時代は体にまで影響を及ぼすという極端人間に。そして、30代でコツコツ積み重ねる大切さにやっと気がつき、『日常力』ボディメイク術…という、決して頑張ることなく、空気を吸うようにボディメイクを行うことを提案する、カラダ作りの書籍を発行するに至りました。歳を重ねても私が健康体でいられるのは、無理をせず、できることだけを毎日…地味にコツコツ積み重ねているからだと確信しています。

「頑張りたい時が頑張る時!」という事は大変素晴らしく、大賛成!だけどそれは、あくまでコツコツ積み重ねた実績がある人の言葉です。例えばストレッチをするにしても、柔軟性のない人がいきなりアスリートに近い動きをすることはできませんよね。スキンケアでも、クレンジングや洗顔、保湿をしっかり行っているから、日々のベースメイクやポイントメイクが美しく仕上がるのと同じ。

そして、自粛生活中、地味なことをコツコツと重ねて自分磨きをしている人、緊張感のない生活でだらけきって何もしていない人…コロナ禍の過し方こそ、自身のボディラインに表れていると言っても過言ではありません。

そんなボディラインを見つめなおしたとき、夏休みの宿題などを「最後にまとめてやる派」は、短期間での過激なダイエットを選択。結果的にはリバウンドして体重増なんてことも。「気のむくまま派、やらない派」は緊張感がない毎日をさらに重ねることで、気持ちも体もゆるむ一方。できることなら、「予定を立てる派」にシフトして、やる気モードもモチベーションもキープしたいもの。ですが、あくまでも負担のないゆるーい設定でコツコツ…気がついたらサイズダウン!という喜びの結果がほしいですよね。

さて。2021年もあと4か月弱、どんな自分、どんなボディラインで新しい年を迎えたいですか?