YAMADA TOMOMI WALKING STYLE

Essay エッセイ

Vol.05 「肩回し」という魔法で、くびれたウエストも簡単! June 2011

私のウォーキングレッスンは「痩せる」ことを目標にしてはいません。極論すれば、正しい姿勢になること、これがすべてです。ところが、これがとても難しいもの。街を歩いて観察していると、女性のほとんどは(特に若い女性は)肩が前に落ち、外側に重心がかかって歩いています。これでは外側に筋肉がついてしまいますし、お腹周りに脂肪がついてしまうのも当然。逆に、正しい姿勢になるとカラダがきゅっと引き締まり、自然と痩せてくるのです。

以前も申し上げたように、私は生徒さんに「食事制限禁止」を言い渡しています。私自身、甘いものからお酒まで、食べたいと思ったものは我慢せず楽しんでいます。それでも5キロ、10キロ、最高では15キロ痩せた生徒さんもいるほど、皆さんスリムになっていきます。

その秘訣は「正しい姿勢」にあると言えますが、中でもキモとなるのが今回お話する「肩回し」というストレッチです。美容や健康への効果があまりに高いため、ドクターと共著(「1分肩回しで病気をみるみる治す!」講談社)も出したほど。今回は、皆さんに肩回しの基本をご紹介します。

1. 基本姿勢
最初は壁の前に立ちます。後頭部、肩甲骨、お尻、かかとを壁につけて立ちます。肩を下げるように、肩を落としてください。

2.手を開く
二の腕の後ろも壁につけ、ひじを直角に曲げます。軽くこぶしを握り、手のひら側が上を向くように。手の先は肩幅より少し開きます。

3.一歩前へ出て肩回し
壁から一歩前へ出ます。あごは軽くひき、顔は正面を向きます。鼻から息を吸って、お腹をふくらませながら肩を上げます。次に、息を吐きながら肩を後ろ側に回して落とし、最初の位置に戻します。

こうやって書いてみると簡単そうですよね。けれど皆さん肩が冷えて凝り固まっているので、やってみると意外に動かないことがわかるはずです。「基本姿勢」の立ち方をするだけでも、「私はすごく猫背になっていた!」「私の姿勢って、前のめり?」と驚く方がほとんどです。
最初は肩が回らなくても大丈夫。基本姿勢から前へ出て、呼吸しながら肩を上げ下げしてみてください。1週間ほど続ければ、筋肉がほぐれて柔らかくなってくるので、そうしたら肩回しを始めてみましょう。

生徒さんにおすすめしているのは、「毎時0分になったときと、トイレに立ったときに各1回」というペースです。この程度なら誰でもすぐ実行できるのではないでしょうか。1日に10回できれば大丈夫です。特にデスクワークで、姿勢が固まりがちな方はぜひ試してください。肩こりや冷えが解消されるだけでなく、前のめりな姿勢が徐々に正しい位置に戻ってきます。そうすればしめたもの。猫背でウエストまわりにもったりとついたお肉も、開いたまま固まっていた骨格も、しなやかに引き締まってきます。

肩回しをきちんと行ったことで、アンダーバストが10センチ減った方も、ブラのカップが3サイズあがった方もいらっしゃいます。毎日10回行った方で、効果が出なかったというケースはありません。肩こりや姿勢の悪さに悩む方も、スリムになりたいという方も、どうぞ試してみてください。夏のファッションをこなすのが楽しくなること間違いなしです。

次回は肩回しに続いて、サイズが一回り小さくなるストレッチをご紹介いたします。どうぞお楽しみに!