YAMADA TOMOMI WALKING STYLE

Essay エッセイ

Vol.118 いますぐ見直して欲しい、日々の不調を払拭する山田式ボディケア

ここ最近、生徒さんたちから送られてくる、ウォーキング&ストレッチの動画を確認する機会が増えました。皆さん、それぞれが頑張っていて、真面目な生徒さんに囲まれ、教える立場の私としては「幸せだなぁ」と思う今日この頃です。とはいえ、最初は『あれ? いつもの動作、これで良かったかな?』と、体から違和感のサインが送られてきていたはずの生徒さんたちも、ゆっくりと……徐々に我流の動作に傾いてしまっているようです。日々、そんなやりとリをする中で、『マンツーマンレッスンをご一緒できなかった時の体の悩み、今一度、気を付けてほしい脚の向きやセルフチェックが出来る方法』など、今日から参考にしていただきたい内容をまとめてみました。皆さんも是非、一緒にご確認ください。

●悩み1:「何だか腰が痛い」
いつもより反り腰になっていませんか? さらに、膝がピンと張りつめていて、膝関節で重心を支えている可能性が。
簡単な確認のひとつが壁に踵、お尻、肩甲骨、後頭部をつけ、壁と腰の間に手を入れた時に、手がグーの状態で入るなら反り腰、パーなら問題ありません! 腰が反っていることがわかったら、膝を緩めてから、恥骨を前に出すように骨盤の傾きを変えましょう。それから膝をゆっくり伸ばしながら、お尻と太ももの内側に重心をのせるようにしてください。腰まわりの大きな筋肉を上手に利用できるはずです。

●悩み2:「足が浮腫んでいる」
足首がロックされていませんか? 足裏がペタペタと地面につく、膝下だけで歩いている可能性があります。踵から指先に向かって、きちんと足裏をローリングさせて歩くことを取り戻すことが先決です。体重や重力、全てを膝下だけで支えていると負担がかかり過ぎて、膝関節と足首をイジメてしまっている結果に。
セルフケア方法としては下半身の大きな筋肉、お尻から太ももの後ろ側を使って、脚で地面をしっかりと蹴って前へ進む……というように、ボディに近いところの筋肉をしっかり使って歩くように意識しましょう! そして座っている時も、出来るだけ膝の角度が90度以上になるよう心掛けて、血液の流れを促すように足首も頻繁に動かしてください。

●悩み3:「はいているスカートが回ってしまう」
脚を振り回していませんか? 脚の出し方、可動域に左右差があるかもしれません。
両足、両脚ともに全く同じ動きをする人はほとんどいません。ですから心配しなくて大丈夫! ただ、自分の癖を把握しておくことは大切です。人は慣れ親しんだ筋肉を使いたがり、骨格までも動かしてしまうほど筋肉を使い込んでしまうことがあります。でもそれが、今のあなたの最も楽な姿勢なのです。

原因①腰の位置、高さなど左右差がある。
この場合は、お尻もプリプリと大きく左右に動いている可能性があります。●悩み1で解説した反り腰で述べている、骨盤の向きを変更する動きを実践してみましょう!

原因②左右で筋肉量が違う。膝の向きが正面に向いていない。
この場合は、膝の向きが真っ直ぐ前に向いているか? というところから確認してみてください。膝が大きく内側に向いている脚なら、スカートを内側に回し込んでしまっている可能性大! 股関節の筋肉も凝りかたまっていると思います。あぐらをかいて膝の重みで筋肉を伸ばしてあげたり、開脚ストレッチをしたり、股関節から使えるように骨格の向きを確認してみましょう。鏡で膝だけではなく、脚の向きを見ながら歩くことから始めてみるのも効果的です。

●悩み4:「外反母趾が目立ってきた」
足指が靴の中で縮こまっていませんか? もしくは、大きな靴を履いていて、前重心になっているのかもしれません。靴の踵と足の踵を合わせて、シューズやヒールを履いていますか?「骨が痛い」という事は、そこに負担がかかっており、筋肉が足りないという事に。
足裏は小さい面積でしかありませんから、出来るだけ脚の筋肉を利用して歩く必要があります。過去のエッセイvol.90で紹介している靴の選び方をまず読んでいただき、ハイヒールに関してはvol.80と81『ハイヒールの掟①②』、スニーカーに関してはvol.116をチェックしてもらえると参考になると思います。

「正しい」「健康」「美しい」、この3つのキーワードは、私たちにいつでも必要な要素。ウォーキングや姿勢に関して、『あれ?』と常にハテナマークが出る方も、違和感に気付けなくなってしまった方も、時には自分の姿勢やウォーキングを疑って、全身鏡の前で自分を客観視する時間をとってみてください。体の悩みや不調がふっと軽くなることがあるはずですよ。