YAMADA TOMOMI WALKING STYLE

Essay エッセイ

Vol.131 スローペースな生活の弊害

急に寒くなりましたね。みなさんいかがお過ごしですか?

自粛やリモート生活で、のんびりペースが定着しているのでは? 先伸ばしにする事が許され、少しおっくうに感じる事も、「コロナ」の文字を出せばある程度の融通がきいてしまう、世の中になっているのをひしひしと感じています。そんなペースを経て日常も少しずつ戻って来ましたが、生活スタイルのリバウンドというのか、忙しくなっている方々を数多く見受けます。ゆるんだ生活がこれほど続くと、気がついた時にささっと動ける人、フットワークが軽い人が減っているように感じますが、皆さん自身はどうですか? 例えば、仕事を頼まれた時、すぐに対応していますか? 世界的に初めてのことが起きているので、先送りや後回しといった言い訳も許容される風潮。いろいろなことがペースダウンするのはしょうがない…と認められていますしね。これまでテキパキと機敏に動いていた人が、スローペースの生活に慣れてしまうと、いざ『やれる!』と意気込んでも、なかなか思うようにスピーディな行動ができなかったりしませんか?『気が付いたら動く!』という素敵な習慣から、いつの間にか遠ざかってしまっている人、意外と多くいると思います。

このエッセイを読んでくださっている方や生徒さんはよくご存知ですが、私は年末に改めて大掃除することはありません。その理由は簡単で、大きな汚れになる前にすぐに掃除をするから。髪の毛が落ちていたらすぐに拾いますし、レンジが汚れていたらすぐに拭き取りが基本。気がついたら即、掃除をするクセがついているので大掃除の必要がないのです。毎日暮らしている住まいやビューティーに、シーズンオフはありませんよね!

スローペースの弊害は、気がつかないうちにゆっくりとやってくるのです。いつの間にか太ったり、体のもたつきまでも。それは本当に分かりにくく、あくまでも忍び寄る感じで寄り添ってきます。体重が増えていなくても、むくみやすくなったり、外出の機会が減って歩かなくなっているので、ボディや脚のラインにも変化が生じているはずです。だからこそ、日常から気が付いた事を見て見ぬふりをしないで、気がつけた時に動いてキレイにする習慣、自分自身の身嗜み…いつでも身についていて欲しいと思っています。

体づくりや健康、美容や身だしなみにお正月休みやGWはなく、365日24時間稼働するもの。世の中がどんなペースであろうと、自分がキレイでいられる、快適で過ごせるペースを維持できる行動の見直しをしてください。そのために必要なのが、世の中のムードや風潮に流されない強い意志。具体的には自分のやっていることに、自信を持てるかどうかが大事になってきます。これからは、心でジャッジするのではなく、脳で判断する感覚も覚えておいてください。

コロナ前のペースに戻すのではなく、新しい日常と生活を見つめ直して、キレイを高められるペースを1から始めてみませんか?