YAMADA TOMOMI WALKING STYLE

Essay エッセイ

Vol.23 年末年始、「うっかり太り」を防ぐには?

街はすっかりクリスマスの装いに。忘年会やパーティなどで皆さん忙しくなる時期です。この頃、生徒さんからよく聞かれるのが「先生、年末年始に太らないようにする方法ありますか?」という質問。寒くなって代謝は鈍りがちなのに、お食事をいただいたりお酒を飲む機会は多いのですから、確かに太る危険はあります。

でも、私がまずお伝えしているのは「我慢はしないこと」。せっかくの楽しい席ならば、我慢するよりも楽しく過ごすべきですよね。「これ食べたら太るから……」なんて気にして過ごすよりも、堂々と食べて、飲んで、満喫しなくちゃ。せっかくお金を払って過ごすのに、「糖質オフのビールで我慢」なんてもったいない。食べたいものを食べ、飲みたいものを飲めばいいんです。そして、摂取したカロリーをどうするかを考えるのが正しい在り方と思います。

そのための方法はとってもシンプル。「その場で、なるべくこまめに動く」ということ。たとえば下座に座って、お酒を注いでまわる、なんていうのもそんな工夫のひとつ。立ったり座ったりという動作は、ただ歩くよりもエネルギーを使うので(スクワットを数回行うだけでも消耗しますよね)おすすめです。それに、わざわざお酒を注いでまわれば周囲の方にもいい印象を与えます。

着席のディナーであれば、足をこまめに動かしたり、何度も座り直したり、トイレにまめに行く、というのも有効です。落ち着きのない人に見えるのでは、と言う方もいらっしゃいますが、心配ご無用。テーブルの下で足を動かす分には、周囲の方にはまったく気づかれません。そのかわり、頭を動かさないよう注意します。たとえばお食事をいただくときなど、どうしても頭を前に倒していただいてしまいがち。人の話を熱心に聞いているときも、前のめりになって頭が倒れます。けれど、これでは肩や首に大きな負担がかかりますし、見た目もエレガントではありません。お食事をいただくとき、話を聞くときには「股関節から」上半身全体を動かすようにします。こうすると腹筋や背筋を使うこともできますし、お腹がぽっこりと出ることもありません。

そうやって気をつけた上で、「やっぱり食べ過ぎたわ」というときには私は一駅分歩きます。自分の意志で食べたのだから、楽しかった時間に感謝しながら早めにケアをするのは当然のこと。また、翌日体が重ければ、朝はフルーツだけにしたり、お昼まで水分しか摂らない、といった調整は必要です。ひとつの目安として、どかんと食事をしたら、お通じがあるまでは食事を控える、というのもひとつの方法。食事でもスキンケアでも「摂ること」より「出すこと」のほうがはるかに大事ですから。

即効性のあるダイエットなんて、この世に存在しません。地味なことをコツコツ重ねた人こそが最後に笑うのです。少しずつ、時間をかけて作り上げられたものは強いもの。ボディでも、アートでも、文学でも。楽しく過ごし、地味なケアをすることで、来年もさらに美しいボディになりましょう!