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Essay エッセイ

Vol.36 女性は“生もの”だから、食べるものには注意して!

私のレッスンにはOLさんもたくさんいらっしゃいますし、企業での研修でオフィスにお邪魔することもしばしばです。いわゆる“会社勤め”の生徒さんとお話していて気づいた、“ランチ問題”が今回のテーマです。

ゆったりレストランで食事をしたりお弁当を持って行ったりできれば理想的ですが、皆さん忙しくて難しい。ばりばりと働いている人ほど、お昼もコンビニやお弁当屋さんに駆け込んで……なんていう状況になりがちです。それがダメだとは言いません。ただ、限られた時間、限られたお店でランチを選ぶときにも、少しでも体にいいものを選んでほしいんです。コンビニのお惣菜でも、組み合わせ次第ではかなりヘルシーになります。

そのための第一のコツ。それは「炭水化物を重ねない」ということ。だいたい皆さん2つくらい購入するようなんですが、「菓子パンと肉まん」とか「サンドイッチとおにぎり」なんて組み合わせでは、カロリーばかりが増えて栄養はちょっぴり。ひとつ炭水化物を選んだら、お惣菜やフルーツと合わせればいいんですよ。私なんて、バッグにおやつ代わりにバナナやみかんが入っているくらい(笑)。中途半端なものでお腹を膨らませるなら、フレッシュなフルーツをいただくほうがはるかに美容と健康にいいのですから。

もう1つのコツは、「30品目」を心がけること。それってすごく大変に聞こえるでしょう? でも、たとえばサラダを買ったとき、ドレッシングを変えるだけでもいいんです。たとえば納豆やもずく、温玉、チーズなどをかけてみてください。腹もちもよく、栄養バランスもいい一品になりますよね。あるいは、質の高いオイルを1つデスクに常備しておくのもいい。マイブームはアボカドオイルなんですが、いいオイルを摂ると肌の乾燥も防げるし、不足しがちなオメガ3なども補える。市販のドレッシングより効率よく品目数を稼げるのでおすすめです。

ちなみに「プラスαで品目数を稼ぐ」は、自炊のときにも便利。一人暮らしの方ならじゃこや七味、ごま、かつおぶし、わさびといった「ふりかけにできるもの」を常備しておけば、品目数が簡単に増やせ、調味料の添加物も激減します。パセリやしょうがといった薬味を刻んで冷凍しておくのもいい。切り干し大根やひじき、のり、わかめといった乾物も役に立ってくれます。

それから、ひとつ頭に入れておいていただきたいのは「消費期限」と「賞味期限」の違い。消費期限というのは、あまり保存がきかない食品の表示で、消費しなければならない期日が示されています。生のお魚も、和菓子や生菓子も消費期限で表示されています。それに対して賞味期限は、常温でも保存がきくものにつく表示です。ですから、味を保つための添加物が色々入ってきてしまうんですね。オヤツを食べるのは構いませんが、賞味期限表示のものではなく、消費期限表示のものを選ぶのがオススメ。特に女性は“生もの”なんですから、口から摂るものが自分の体を作るのだと心して、きちんと選んでみては?

個人的な話になりますが、私の祖父母は醤油屋を営んでいました。扱っていたのは混じりっけなしの生醤油なので、日持ちがしないんですね。化学調味料は使いたがらないし、お砂糖よりもはちみつを選ぶような家でした。「食べるものは生ものなんだから、日持ちがしなくて当たり前なんだよ」という祖母の教えが、コツコツと今も私の丈夫な体を作ってくれている!と実感します。

食べるものも、そして私たちの体も、生ものなんです。時間がなくて忙しいからこそ、少しでもベターな選択をしていきましょう!