YAMADA TOMOMI WALKING STYLE

Essay エッセイ

Vol.91 猛暑こそ必見!体重や内臓脂肪を増やさない水分の摂り方

猛暑が続き、こまめな水分補給がますます欠かせない季節になりました。電車の中やオフィスなどでも、いろいろな飲み物を選んで、さまざまな飲み方をされているのが目に付きます。今回はその飲み方、選び方によって、体型がリンクしているお話です。

1日2l以上の水分摂取が理想的ですが、その飲み物の飲み方ひとつをとってみても、意外にわかることがあるのです。

まず、面白いのは、グラスに飲み物をドボドボッと勢いよくグラスいっぱいに入れる人。このタイプの人は、だいたい太っていることが多いです。また、飲み物をゴクゴクと勢いよく飲む人は、内臓脂肪が高めです。反対に静かにスーッと飲み、のどを潤す程度の人は、たいていメリハリのある体つきの方が多いです。

うちではウォーキングのレッスン時は、飲み物を用意し、生徒さんには好きなときに好きなだけグラスに注いで、自由に飲んでもらっています。

もし、普段は静かに飲んでいる人が急にゴクゴクと飲み始めたら、いつもより体重が増えていることが多いです。逆に普段、ゴクゴクと飲んでいる人が急に静かに飲んでいるときは、たいてい「腹八分」ではなく、「腹十分」くらい。つまり、満腹の状態でレッスンに来ているのです。何度もお伝えしている通り、食事はお腹いっぱいになるまで食べるのではなく、腹八分に留めておくのが理想です。

バッグに入っている飲み物に関しても、お水を持ち歩いている人は、味覚がしっかりしていて繊細なので、過剰に味が濃いものや刺激物を欲することはありません。

反対にジュースなどの甘い飲み物や、強炭酸飲料などののど越し重視の飲み物を持ち歩いている人は、味が濃い料理を好んで食べたり、調味料やドレッシングをたっぷりとかけたり、食品添加物が入っているものや刺激沕を過度に摂ってしまう傾向があります。高カロリーや高脂肪になりやすい、味が濃いものばかりを摂っていると、当然、体重や内臓脂肪は、増加する一方。普段からお水やお茶ではなんだか物足りないと感じている方は、前述のものを過度に摂っている可能性があるので、今一度チェックしてみてください。

このように、飲み物を飲むという所作ひとつをとってみても、毎日、毎回が積み重なっていけば、体重や内臓脂肪におのずと表れます。

ゴクゴクと勢いよく飲んでいると、飲み物の味をきちんと味わうことができないし、濃い味のものであっても、たくさん飲んでしまいがちなのです。

水分補給に関しては、こまめに少しずつ行うことが肝心です。「のどが渇いた」と感じてから、飲むようでははっきり言って遅いです。医学的に通常は1時間に100ml程度の水分補給が必要と言われていますが、人によって、運動量や、食べたもの、気温や湿度などの環境もまったく違います。一概に「1時間100ml」とは言い切れないところがあるのです。

滑舌が悪くなる、口臭がするなどののどの渇きを自覚する前に、こまめに少しずつ水分補給をし、常にのどを潤しておくようにしましょう。

そこで、普段の飲み方を手軽に矯正できる方法をお伝えするようにしています。ペットボトルやマイボトル、グラスなどにはあらかじめストローを差しておき、まめにストローから飲むようにするのです。ストローから飲むようにすれば、当然ゴクゴクと勢いよく流し込むことはできなくなります。

もし、ペットボトルを持ち歩く方なら、ストローの蛇腹部分を一旦伸ばしてから、ペットボトルの口から少し飛び出す程度の長さでカットしておきます。ふたを締めたときはストローの蛇腹部分が縮み、ふたを開けると蛇腹部分が伸びるので、いつでも手軽にストローで飲めるのです。飲み物をついゴクゴクと勢いよく飲んでしまいがちな方は、便利なので、ぜひ試してみてください。

ほんのわずかな所作であっても、日常的にこまめに行うことであれば、体には徐々に蓄積され、やがて大きな違いが表れます。水分補給が欠かせない今の季節だからこそ、体重や内臓脂肪を増やさない飲み方を身に付けておきましょう。