YAMADA TOMOMI WALKING STYLE

Essay エッセイ

Vol.55 寝苦しい夜も、ゆるめればぐっすり。~ 眠りの質が高い人ほど痩せている、の法則~

8月半ばの、お盆休み真っ只中。みなさん、夏を満喫していますか? 暑い日が続いて食欲が落ちていたり、疲れが溜まっていたりはしないでしょうか。私はおかげさまで夏バテなんてどこ吹く風、とっても快調! その秘訣は、なんといっても毎日ぐっすり眠り、すっきり起きるというリズムの賜物だと思っています。Vol.18「真夏の夜、いい夢見ていますか?」でもお伝えした通り、体力を消耗する夏だからこそ、疲れをデトックスするための睡眠はことのほか大切。スムーズに、深く、そして適切な量であることが質の高い睡眠のポイントで、暑くて寝苦しいからといつまでも起きていたり、ましてやお酒の力を借りるなんてことは御法度です。

ではどうすれば、毎日スムーズに眠りにつき、ぐっすり眠り、すっきり目覚めることができるのでしょうか? そのための、いちばん効果的な方法が“筋肉をゆるめてあげる”ということなんです。

自分の筋肉がゆるんでいるか、こり固まっているかのチェックには、「ぶらぶらストレッチ」がおすすめ。筋肉がこり固まっている人は体がぶらぶらできず、お地蔵さんのように固まったまま翌朝に疲れをもち越してしまいます。鏡に体を映し、関節をゆるゆる動かしてから寝ると体はすっきり、目覚めも快適。Vol.4の「肩回し」をするのも効果的です。

ちなみに、私が筋肉をゆるめるために実践しているのは①お風呂 ②ストレッチ ③オイルマッサージ。この3つをその日の過ごし方、体調に合わせて、かける時間や組み合わせを調整します。例えば、ミーティングが続いて座りっぱなしの時間が長かった日は、筋肉の強張りをほぐすストレッチを長く。適度に動いて筋肉をほどよく使った日は、オイルマッサージでボディメイクと調整を。

そして体をしっかり鍛えた日は、筋肉の大好物である“温め”を大切にして、ゆっくりと入浴。とくに私は毎晩お酒を飲むこともあり、アルコールを適度に抜くためにも必ずたっぷり時間をかけます。温まって筋肉がゆるむと頭もリラックスしますから、ゆったりとしたこの時間は考え事などの整理整頓をするにもベスト。その間にじわじわ汗をかくと最高のデトックスになり、体も気分もすっきり! これを毎日続けることで、寝苦しい真夏でも快眠快調をキープできているんですね。

もちろん時には忙しすぎて、面倒に感じる日もあります。でも、それも「明日の朝、すっきりと目覚める気持ちよさ」を思うと、自然とやりたくなるから不思議です。夜のケアは、朝のための“準備”の時間。次の日に何時に起きるか、そこからの逆算で眠りに至る行動とタイムスケジュールを考えて、ベターなものを選び取る。「眠る前にあれとこれをやらなくちゃ」と思うより、「これをやっておけば、明日の朝気持ちよく起きられる!」そう考えた方がやる気が高まるし、ケアもルーティンにならないんです。

うれしいのは、眠りの質が高まるとボディもどんどんキレイになっていく、という連鎖が生まれること。仰向けに寝転がるだけでも重力を利用した姿勢矯正になりますし、生徒さんたちのうち、しっかり眠れている人はみんな痩せているのもその証。やはり眠ること、横になることは究極のデトックスなんですね。いろいろケアしているのに、なかなか痩せない、変化がない。そんな人は特に、一度眠りの質を見直してみるのもいいかもしれません。